1997/12 No.10 日本都市計画学会 関西支部だより

委員会から
第1回都市計画講演会報告


1) 講演会の概要
テーマ:国際化と都市計画
講 師:浅野 義弘 (Institute of Public Administration 国際プロジェクト部長)
司 会:増田  昇 (企画・事業副委員長 大阪府立大学農学部)
日 時:1996年6月10日(月)17:30〜19:30
場 所:IBCフォーラム
参加者:25名

2) 講演概要
[報告:増田 昇 企画・事業副委員長(大阪府立大学農学部・教授)]
 
《趣旨》
 国際研究機関IPAの国際プロジェクト部長として活躍されている浅野良博氏に、国際化時代において都市計画技術や都市計画者にとって何が求められるのかのご講演を頂いた。
 IPA(Institute of Public Administration)は、1906年にニューヨーク市の調査局として創設され、その後、非営利の独立した調査研究機関に移行し、世界各国で調査・研究活動を続けている。

《講演要旨》
 講演の中で同氏は、国際化の進展は、人と物の交流に始まり1960年、70年代の技術の交流、80年代の経済・金融の交流を経て現在は情報の交流に至っているが、21世紀は「知識の交流」の時代に移ろうとしていると述べている。
 
 このような知識の国際化時代においては、日本国内で通用するコモン・センスは必ずしも世界に通用しないことを指摘し、国内のテクニカルタームやコモン・センスを改める必要性を強調した。その具体例として、日米の比較からコミュニティの捉え方や計画における原則論などを上げ、コミュニティとは単なる空間単位の一つではなく何かを共有する組織体として捉えるべきあるといったことや計画において競争の原理を前提とした公平性の原則が重要性であるといったことを述べるとともに、空間利用における「公」と「私」の理解の相違点などについて語った。
 
 討議では、世界に通用するコモン・センスを養うための心がけるべき点が論議され、現在顕在化している事象や現象を捉えるに際しては、表層的な捉え方ではなく背景の理解や情報の解釈に十分配慮することの重要性や計画者自らが自らの言葉で説明できる能力を養うことの必要性などが指摘された。



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