1998/10 No.12 日本都市計画学会 関西支部だより

はじめに

支部長 森 康男


 前支部長田中孝男氏が支部総会前に突然に逝去され、支部長をお引き受けすることになりました。思えば、前々支部長の仙石泰輔氏も昨年末に亡くなられ、本学会はもとより、関西の都市計画界は貴重な先達を二人も続いて失ったことになります。行政と民間という立場の違いはありましたが、お二人とも関西のアイデンティティを大切にし、関西から新しい風を全国に吹き出すべきだと主張され、その通りの活動をされました。お二人のすばらしい業績を讃え、本学会へのご貢献に感謝し、あらためてご冥福を祈ります。なお、ご遺族のご芳志により、お二人を記念して「関西都市計画賞」を創設することを検討しております。

 さて、当支部も発足以来満7年を経ました。当初の手探り状態から一つ一つの活動を重ねて本日に至りました。いろいろな切り口からまちづくりを考えるシンポジュウムや、多くの実例研究を行い、会員とともにこれからのまちづくりのあり方を研究して参りました。阪神・淡路大震災の際には、いち早く「震災復興都市づくり特別委員会」を発足させ、被災状況を迅速に把握するとともに、災害復興や新しいまちづくりの支援に全力を挙げて取り組み、災害に強い都市や都市インフラの計画に貴重な提言をしてきました。

 しかし、昨今の経済的逼迫の中、公共事業のあり方が問われています。本当に何が必要なのかが、厳しく問われることになるかと思いますが、このようなときでも、来世紀の市民生活のあるべき姿を目指して、都市資本のストックは蓄え続けねばならないと考えます。そのために今われわれは何をすべきか、もう一度初心に戻って考える必要があります。

 21世紀初年度の2001年に支部発足10周年を迎えます。これを記念した自主的研究の課題を募集します。多くの会員が積極的に参画され、これを契機に関西の独創性に富んだアイディアを結集することを期待しています。そして、新しい風を関西から吹かせ続けたいと考えますので、会員諸賢のご協力をお願いします。




12号・表紙


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