1999/4 No.13 日本都市計画学会 関西支部だより

委員会から
都市計画講演会
第1回都市計画講演会報告


1) 概要
テーマ:住民参加(publicinvolvement)の手法−カナダの場合−
講 師:是枝 伸和 (株式会社建設技術研究所)
司 会:榊原 和彦 (企画・事業委員長大阪産業大学工学部)
日 時:1998年11月27日(金)15:00〜17:00
場 所:大阪市立大学文化交流センター・ホール
参加者:50名

2) 講演概要
[報告:榊原 和彦 企画・事業委員長(大阪産業大学工学部)]
《趣旨》
 今、さまざまな状況で住民参加のあり方が問われている中で、先進的な外国における取り組み・仕組みを参考にするのは有益と思われる。そこで、最近、カナダ環境アセスメント庁編の「住民参加マニュアル−住民参加プログラムの計画と実施」(石風社)を翻訳・出版されたグループの一員である是枝氏を講師として、その内容をご紹介していただき、わが国における住民参加のあり方を問う契機とするものとした。
《講演要旨》
 はじめに、講演者らが出版したマニュアルに関し、円滑な社会資本整備のためには住民参加(publicinvolvement)が不可欠であるが、どこまでの住民を対象に、どのような方法で合意形成をはかるか、といった基本的事項にさえ明確なルールがないのが現状であるので、カナダの実例を調査し、具体的な合意形成手法、その長所・短所を整理して行政・コンサルタント・事業者の用に供することにしたとの目的が述べられた。次に、住民参加型事業展開について、住民参加の@背景、A目的、B位置づけ、C範囲、D住民参加計画のレベル、Eタイミング・時期、F住民参加計画の実施段階、G課題・配慮事項、について説明があった。さらに、住民参加型事業展開における手法として、@情報公開、A情報公開のフィードバック、B住民協議、C拡大住民参加、Dジョイント計画、のカテゴリー別に52種類の手法が挙げられ、主要なものについての説明がなされた。そして、講演を終わるにあたって、住民参加計画の重要性、コンサルタント・行政・事業者それぞれの心構え、さらにそのそれぞれのあり方などが述べられた。
 質疑応答においては、原資料はどういうものか、住民参加事例にはどういう事業分野のものがあるか、カナダ以外ではどのような住民参加がなされているか、リーダーシップをとる人の教育はどのようになされているか、リーダーの報酬については誰が支払うか、などについての疑問が提起され、討議がなされた。



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