1999/9 No.14 日本都市計画学会 関西支部だより

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都市基盤整備公団について

谷口 康彦 (住宅・都市整備公団関西支社都市再開発部市街地開発課長)


 都市基盤整備公団法が去る6月16日公布施行され、現在10月1日新公団発足に向けて現在準備が進められている。
 新公団での主要な業務内容は、住宅・宅地の大量供給から、都市の基盤整備に業務の重点を移行し、
  1. 地方公共団体、民間事業者等との協力及び役割分担の下に、
  2. 大都市地域等における市街地の整備改善を図るため、公共施設の整備や敷地の整備を行い、
  3. 建築物の整備は再開発のため必要なもの等を除き、基本的に民間に委ねることとし、
  4. 住宅に関する業務についても、分譲業務から原則撤退し、国の施策上特に必要な賃貸住宅の供給に限定して行う
―こととしている。

 昭和30年に日本住宅公団が発足して以来、その時代背景のもとに様々に公団の役割が変化しているが、21世紀における都市の再生・再構築に向けて、新たなる官民・公団の役割の構築が期待されている。(下表参照)


団の役割の変化


日本住宅公団 住宅・都市整備公団 都市基盤整備公団
社会背景 高度成長期
国のリーダーシップ
重厚長大産業公害問題
都市への人口集中と絶対的住宅不足
安定成長期(赤字国債)
工場の地方移転
都心人口の減少と空洞化
低迷経済(バブル経済の崩壊)
行財政改革
人口・世帯の停滞(減少)少子高齢化の進行
関連法 人口集中抑制・住宅の大量供給
(近畿圏整備法・立地制限法・
住宅三法・新住法)
市街地整備・都心居住の促進・都市防災
(再開発法・大都市法・要綱事業)
都市防災とインナー整備
都心の再整備
(密集法・公団新法)
都市産業 二次産業(重厚長大産業)から三次産業の増大 都市型産業の育成
(重厚長大→軽薄短小)
ハイテク化・ソフト化
都市型リーディング産業の模索
SOHO・コミュニティビジネス
都市生活 地方からの人口流入
核家族化と郊外化(住宅双六)
郊外化と都心居住 都市に生まれた世代の都市居住文化の創造
地域活動 地域への新規人口の流入と地域摩擦 多様な街づくり団体活動
(要求団体〜街づくり主体)
街づくり主体としての地域活動
(ex.震災復興事業)
公団事業 郊外NT(新住事業・区画整理)
勤労者向け個人住宅の大量建設
基盤整備と上物整備の分離
業務核都市・複合多機能都市開発
居住水準の向上・都心居住
基盤上物一体整備の街づくり
(再開発、大規模市街地開発)
都市構造再編総合整備
(都心の再整備・密集市街地整備等)
社会経済活動基盤の整備
都心居住
計画技術開発 標準化
住生活提案(LDK・DK等)
団地開発・設計
施工監理(工業化工法等)
多様化(商品企画)
街づくり業務(コーディネート業務)の専門化
計画技術としての住民参加
個性化
新賃貸事業
(公団スケルトンインフィル事業)
街を育てるマネジメント
資金調達 財政投融資 財政投融資 財政投融資等
多様な民間資金の活用の可能性
(SPC・PFI等)
民間事業者 民間(施工・設計・開発)の未成熟
(民間デベ・ゼネコンの育成)
民間事業者の成長・成熟
(民間事業者との競合と民活)
民間との新たな役割分担
次世代型民間事業者の育成
公共団体 開発指導要綱
(開発負担による公共施設整備)
関連公共施設整備(立替制度)
地方公共団体との協調の街づくり
(大規模市街地開発)
地方公共団体との新たな役割分担
(産業・福祉等総合的政策連携)



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