1999/9 No.14 日本都市計画学会 関西支部だより

支部活動報告
企画事業委員会から


 企画事業委員会では、1999年4月6日に1998年度第3回都市計画講演会を開催しましたが、本稿ではこれについて報告します。なお、1999年度には3回の都市計画シンポジウム(共通テーマ:「ファームウェアとしての都市づくり」)と3回の都市計画講演会を企画し、今回をもって全て完了しました。

1)概要
テーマ:「先達に聞く」−大阪の都市計画と私の見た事やった事−
講 師:村上  正(八千代エンジニアリング梶j
司 会:榊原 和彦(企画・事業委員長 大阪産業大学工学部)
日 時:1999年4月6日(火) 14:00〜16:00
場 所:国民会館・住友生命ビル
参加者:20名

2)講演概要[報告:尾花英次郎 企画・事業委員(大阪府総合計画課)]
≪趣旨≫
 都市計画は、長期間にわたって都市の形成・成長を誘導するものであり、その対象分野も多岐にわたる。
 私たちは、都市整備の実例を通して培われた先達の経験や見識等に学び、今後の取り組みに活かしていくことが重要である。そこで、大阪市において、港湾計画、マスタープランの策定、万博関連事業、土地利用計画、土地利用メッシュ解析、都市再開発などを通じて長く都市計画・都市開発に携わって来られた村上氏を迎え、その御経験と都市計画への思い、考え方をお話しいただくこととした。
≪講演要旨≫
 難波宮から戦国・江戸時代にわたる大阪の都市形成や土木事業の歴史を振り返るとともに、明治期以降の近代都市計画の足跡を、御堂筋や地下鉄の建設等の例を挙げて紹介いただいた。
 続いて、村上氏の御経験として、イリノイ大学とニューヨーク大学への留学を通じて見聞された米国の都市計画事情、大阪市において取り組まれた、大阪港築港計画・南港埋立造成事業・テクノポート大阪計画等の港湾・臨海部造成の経過、大阪市総合計画の策定、メッシュ化分析・容積率指定を含む土地利用計画業務、新御堂筋等の万博関連事業などについて、貴重なお話をいただいた。
 講演後、質疑応答が行われ、容積率指定時の考え方について、基盤施設の整備状況や容積使用の歩留り率の考慮、発生交通量の予測等を重要視すべきこと、都市高速道路整備のあり方について、需要追随型から転換し、投資余力の制約の中で優先順位を考えることや既存ストックを活用していくことの重要性などが討論された。また、21世紀に向けて、グローバリゼーション・地球環境問題・高度情報化等の社会情勢の変化の中で、我が国の経済発展だけでなく、国際平和への貢献等を考える都市政策を進めることの問題が指摘された。



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