2002/1 No.16 日本都市計画学会 関西支部だより

特集
住民参加の倉谷川河川環境整備事業(生野町)−コミュニケーション型県土づくりモデル事業−

但馬県民局県土整備部八鹿土木事務所朝来事業所/地域づくり生野塾タカボシ・ポンクログループ


はじめに
 兵庫県においては、地域への愛着をはぐくむ魅力あるまちづくりを推進するため、計画段階から維持管理・利活用に至るまで住民参画のもと進める「コミュニケーション型県土づくりモデル事業」を平成11年度から実施しており、ここでは本モデル事業の1つで、地域のまちづくり団体である「地域づくり生野塾」と連携した「倉谷川河川環境整備事業」を紹介する。

地域づくり生野塾
 「倉谷川河川環境整備事業」において検討会の運営等の中心的役割を果たした「地域づくり生野塾」発足までの経緯を以下に示す。

倉谷川河川環境整備事業
 @事業概要
 当事業地は栃原小学校前に位置し、公民館、ふれあいセンター等の公共施設が集まっており、「地域づくり生野塾」が策定した計画をベースに、"栃原小学校周辺整備"として下記の事業の検討を行った。
  (二)倉谷川 L=215m
  (主)一宮生野線 L=125m(歩道設置のみ)
 A検討会組織・運営
 検討会は、住民代表5名、校長を含む小学校関係者3名、生野塾メンバー約15名(地区住民を含む)、県・町職員、設計コンサルタントを加えた約30名で構成した。検討会は、計画段階に2回と工事中に1回実施した。検討会の運営は、生野塾の司会・進行によりワークショップ形式で行い、ブレーンストーミング方式を採用して、広く意見聴取することに努めた。

検討会に対する住民意見
  ○地域住民の意見を良く聞いてもらえた。
  ○住民意見が実現することに感激した。
  ○時間・予算の制約条件の設定の仕方は難しい。
  ○参加住民が限定されていた。もっと多くの人に参加してほしい。
  ○利用方法から計画を作ると考えやすく、利活用しやすい。
 本工事は平成12年度に完了し、平成13年4月には河川の中で栃原小学校の始業式や魚釣り大会等を開催した。














倉谷川での始業式

今後の展開
 生野町においては「まちづくり基本条例」を平成13年度中に策定し、これまで法的な根拠のなかった生野塾のような住民参加型の活動を将来にわたって保証するため、条例の中にしっかりと位置付け、いつでもだれでも施策実現に取り組めるシステムを確立することで、真の「住民参加」を目指している。



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