2002/1 No.16 日本都市計画学会 関西支部だより

支部活動報告
国際交流委員会から


●日本都市計画学会関西支部ベトナム視察の報告

 日本都市計画学会関西支部の国際交流委員会では、恒例となっている国際交流ツアーを以下の日程で実施した。

・日 程:平成13年9月22日〜9月27日
・場 所:ベトナム国ホーチミン、ハノイ
・目 的:ドイモイ政策以降の急激な経済発展に伴う都市化の現状の視察と交流
・参加者:計6名

 ツアー前半では、ホーチミンの旧市街地や郊外の新規開発地域などを視察した。前半の参加者は4名であった。ホーチミン市の旧市街地は、フランス統治時代の建物が残存し、また中国人町であるチョロン地区があるなど他国文化や町並みを内在する都市である。35年前の地図と比較すると、建物建材が木からレンガ、コンクリートに変化しているものの都市構造に変化がないことがわかった。一方、新規開発地域のひとつは低湿地であるスワンピー地区であり、土盛りにより都市造成を図っていたが、集落では今もなお潮の干満により水位が上下するため舟が備えられているなど自然と同化した暮らしを行っていた。

 ツアー後半はハノイを訪れ、ハノイ市の北に隣接するリゾート地区であるホテイ湖畔、フランス統治以前の王朝時代からの旧市街、湖を埋め立てて開発中の大規模開発地ディン・チョン地区などを視察した。ハノイは地理的にホン川(紅河)との関係が深い。洪水対策や至る所に広がる湖や池、湿地があり、ハノイ独特の都市景観や暮らしを特徴付けている。こうした水環境をどう保全し整備していくかが大きな課題といえる。また、国立ベトナム大学ハノイ校で、参加者を代表して佐藤道彦、金澤成保、杉本容子の3氏が「水環境と都市」に関して講演を行い、意見交換と交流を行った。

 以上のツアー報告会を11月29日に大阪市都市工学情報センターで開催した。その中でベトナムの都市計画に関わる研究テーマとして、水とのつきあい方に着目した都市地理学的な興味や近郊農業としての花村と土地利用変容との関係などが話し合われ、今後継続的に展開すべき研究課題であることを確認した。

(文:上甫木 昭春)




前ページ


16号・表紙


次ページ

Copyright(C)2002 (社)日本都市計画学会関西支部